ドライアイ率が6割超の高ストレス者 通勤時間”2時間以上”で 疲れ目重症者が2倍以上に

「デジタル時間」は長いが「残業時間」との関連なし。10分休憩中の目薬使用がストレスオフ™との実験結果も

オフラボでは今年3月に、「五感ストレス」についての調査結果を発表。高ストレス女性の五感にまつわる行動の上位10項目すべてが「視覚」にまつわるものでしたが、今回は、そんな視覚ストレスによって引き起こされ、現代人を悩ませる不快な症状「疲れ目・ドライアイ」について分析しました。

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男女別 疲れ目・ドライアイ症状者割合と対処方法

■ 「お金をかけて対処している」疲れ目・ドライアイ重症者は約1割

オフラボ「ココロの体力測定」調査では、疲れ目・ドライアイを感じている20~69歳は、男性51%、女性63%と共に半数を超え、女性が男性を上回る結果に。中でも重症と推測されるのは、「お金をかけて対処している」の割合(以下、疲れ目重症者) 。ドラッグストアの目薬やマッサージなど「通院以外」の方法、あるいは「通院」で、お金をかけて対処している人は、男性10%、女性15%と、全体の1割強存在することがわかりました。

■ 「通勤時間」が長いと、疲れ目・ドライアイが増加!? その理由とは……

「ココロの体力測定」では生活習慣から健康、趣味などさまざまな視点から現代人とストレスの関連を探っていますが、今回、疲れ目・ドライアイと「勤務外仕事時間」との関連を分析しました。
ここで言う勤務外仕事時間とは、「通勤時間」「残業時間」です。全体と疲れ目重症者を比較すると、残業時間が長いほど疲れ目・ドライアイが増加するかと思いきや、男女とも差は見られません。しかし通勤時間はというと、「1時間以上」から疲れ目重症者が全体平均を優位に上回り、「2時間以上」になると、男女とも2倍以上に。その理由として推測されるのが、通勤時間を利用しての「デジタル利用」の増加です。

男女別 疲れ目・ドライアイ重症者の勤務外仕事時間割合

■ 疲れ目・ドライアイ重症者は「ネット活用」「動画視聴」も長い傾向

「ネット活用(検索、記事閲覧など)」では、男性は「3時間以上」から全体よりも疲れ目重症者の割合が優位に増加。女性は「4時間以上」で約5ポイントの差がつく傾向に。「動画視聴(テレビ、スマホなど)」では、男女とも「3~4時間」で2倍近くの差が出ており、長時間の使用の中には、通勤時間が含まれている可能性が考えられます。

男女別 疲れ目・ドライアイ重症者のネット・動画利用時間

■ 男女とも高ストレス者は、疲れ目・ドライアイ症状割合が高い傾向

最後に、疲れ目・ドライアイとストレスレベルの関連に注目しました。高ストレス者×疲れ目・ドライアイ(症状あり~通院を合算)では男性63%、女性76%と、共に疲れ目・ドライアイ症状者全体の平均(男性51%、女性63%)を10ポイント程度上回る結果に。逆に低ストレス者は、男性23%、女性34%と、症状者全体平均よりぐっと少ない傾向となりました。

男女別 高ストレス者・低ストレス者の疲れ目・ドライアイ対処法

■ 目薬のストレスオフ効果に注目

オフラボとWINフロンティア株式会社の研究でこんな結果が得られています。8人の男女がウェアラブル心拍センサを装着し、120分の座学講義を受講。10分間の休憩中に目薬を使用してもらったところ、休憩後に自律神経の総合力であり、疲労回復に重要なトータルパワーが高まる傾向が見られました。疲れ目・ドライアイとストレス、目薬の使用は両方のストレスオフになる可能性がありそうです。

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目薬使用によるトータルパワーの変化

【調査概要】

タイトル:ココロの体力測定2018
方法:インターネット調査
調査期間:SCR調査 2018年3月7日~3月17日

(SCR調査)
対象:全国、20~69歳、14万人(男女各7万人)
項目:15問
分析データについて:厚生労働省の「ストレスチェック制度の健康状態項目」を基に独自加工して、点数化
集計データについて:集計したデータを、県・年齢を実際の人口でウエイト修正を行い活用

(本調査)
期間:2018年4月7日~20日
サンプル数:1800人

今回抽出対象者|

(休息効果実験)
被験者数 | 8人
目的 | 業務中の様々な休息効果を自律神経機能の観点から検証する。
試験期間 | 3月16日(金)~4月20日(金)の6回
使用センサ | ウェアラブル心拍センサ My Beat
実験場所 | 株式会社メディプラス2F
比較方法 | 座学講義①、休息、座学講義②の自律神経機能の変化を分析する。休息の種類毎での癒し効果の違いを分析する。

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