中には涙する人も。都会にいながら満天の星に包まれるプラネタリウムが女性に人気

仕事終わりの東京・池袋。ランドマークとなっている高層ビルに吸い込まれていく女性たちが向かう先に待っているのは……360度広がるドラマティックな満天の星々! 今、密かな人気を集めているのがプラネタリウム。中には涙する人もいるという“癒やし”のヒミツに迫りました。

■多彩なプログラムで、プラネタリウムが大人のエンタメに

今回取材したのは、コニカミノルタプラネタリウム株式会社です。1957年に前身の千代田光学精工株式会社が国産初のプラネタリウムを完成させて以来、日本のみならず、世界のプラネタリウムシーンをリードしてきました。
コニカミノルタプラネタリウムでは、現在都内に3か所の直営館を運営していますが、ユニークなのはその内容。いわゆる通常のプラネタリウムに加え、人気アーティストとのコラボレーション、360度3D映像のバーチャル空間を体験できるVRアトラクションなど、エンタテインメント性の高い大人向けのプログラムが揃っていますが、オフラボが注目したのは、ヒーリングプラネタリウム。その名の通り、“癒やし”をテーマにしています。

■プラネタリウムの癒やし効果を解き明かし作品づくりのヒントに

東京・池袋の「コニカミノルタプラネタリウム“満天”in Sunshine City」は2004年開業し、10年を経た2015年に“感覚の解放”をテーマにリニューアル。以前から、来場者の声として聞こえてきていた「プラネタリウムに来るとリラックスできる」を研究により解き明かし、「マッサージのようなセルフケア習慣や日常的なストレスオフのように、プラネタリウムを身近に感じてもらうことはできないだろうか」というコンセプトのもと、リラクセーション効果に特化したプログラム「Milky Way & The Moon —忘れられない、天の川へ—」を2019年に企画・上映したところ、俳優・池松壮亮さんによるナレーションの魅力も相まって大ヒット。11月現在までに約9万人を動員し、リピーターが続出する人気作となっています。

■映像、音楽、歌声、アロマ。重なりあい紡ぎ合いリラックスを演出

通常、満月の夜は月明かりが星々の輝きを妨げ美しい天の川を見ることができませんが、限られた奇跡の瞬間があります。月食の夜です。
「Milky Way & The Moon —忘れられない、天の川へ—」は、特に月が深く欠けたと言われる2000年の夏の夜に起こった月食を再現した作品です。その美しい映像はもちろん、音楽家haruka nakamuraさんの楽曲、癒やしの声を持つと言われるAimer(エメ)さんの歌声、そしてニールズヤード レメディーズのアロマと、五感でリラックスできる仕掛けが随所に散りばめられており、約40分間の中で徐々にリラックスが深くなり、終わりに向かい覚醒していく構成に。このプログラムの主役の一つであるアロマは、フレッシュなレモンと、ゼラニウムなど女性のための精油9種類のブレンドオイルの2つがシーンに合わせて香り出します。

■20・30代の女性が仕事帰りに。リピーターも続出

実際に体験してみると、序盤は闇に包まれ、360度から降り注ぐ星々の美しさに、ため息と鳥肌が立つような感動が。進行していくに従い星空に没頭していき、地上を離れ、まるで自分が夜空の一部になったかのような、ちょっとセンチメンタルな感覚に。そして覚醒に向かうラストは、心が澄み渡るような清々しい気持ちで終わりを迎えます。
このプログラム、20・30代の女性に特に人気があり、仕事帰りに一人で立ち寄る人も多いそう。リピーターも続出で、中には涙する人もいるのだとか。

「Milky Way & The Moon —忘れられない、天の川へ—」は、2019年12月8日(日)までと間もなく終了ですが、コニカミノルタプラネタリウムでは新たなヒーリングプログラムを企画中。「ちょっと疲れたな……」そんな時、満天の星々に包まれる非日常な体験で、一人静かにストレスオフな時間を過ごしてみませんか?

取材・執筆:オフラボ 監修:コニカミノルタプラネタリウム

コニカミノルタプラネタリウム

コニカミノルタプラネタリウム株式会社
コニカミノルタ株式会社を母体とし、プラネタリウム機器から、ドームの設計・建設、コンテンツの制作、さらには直営館の運営までを手掛けるプラネタリウムビジネスのパイオニア。圧倒的にリアルな星空を通じ、日本国内だけでなく、世界中でさまざまな感動を幅広い人に届けている。

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