高ストレス女性は「休日の睡眠」に期待し平日の眠りが不足しがち
流行語にもなり、一躍注目を集めている「睡眠負債」。日々の睡眠不足が積み重なっていくことを例えた 言葉ですが、メディプラス研究所「オフラボ」でも睡眠とストレスの関連に着目しています。今回は睡眠の “質”を左右する、眠りの前後の行動の違いについて分析しました。
ストレスレベルによる生活習慣比較
■ 低ストレス女性は「規則正しい生活」や「十分な睡眠」を重視。体内の“巡り”にも気遣い
上記は全国14万人(男女各7万人)におこなっている「ココロの体力測定」調査の「セルフケア」30項目から生活習慣に関するものを抜粋し、高ストレス女性と低ストレス女性を比較したグラフです。「規則正しい生活をしている」と回答した低ストレス女性は高ストレス女性の約2.5倍と意識の高さが見られ、次いで「十分な睡眠をとる」が1.8倍と続き、各習慣の中でも重視している傾向でした。
低ストレス女性は「湯船に浸かる」「体を温める」や、「血流改善をする」「水分摂取量は多い」と、いわゆる“巡り”意識にも気遣いが見られ、積極的に体内リズムを整える行動も取り入れていることがわかりました。
■ 自身の「就寝前・起床時」意識だけでなく、「働き方」による影響も
次に、「眠りの質」に関わる睡眠前後の行動を比較しました。低ストレス女性と比較し、高ストレス女性の就寝前は「ベッドの中でPCやスマホ」。朝は「アラーム」で起き「カフェインを摂取」と心身に刺激を与えて起こす傾向に。「0時過ぎまで残業」やシフトワーカーの「深夜業務」など働き方の影響も見られます。
睡眠を中心とした高ストレス女性の生活行動(就寝前・起床時)
一方低ストレス女性は、就寝前は「リラックス」。朝は「太陽の光を浴びる」ことで、自然の力で 心身を目覚めさせる傾向に。太陽光を浴びることは、抗ストレス物質のセロトニン活性にもつながります。「夕食は寝る2時間前までに」「朝食はしっかりとる」と、食生活への意識の高さも特徴です。
睡眠を中心とした低ストレス女性の生活行動(就寝前・起床時)
■ 低ストレス女性は「毎日の就寝時間・睡眠時間」、高ストレス女性は「休日の睡眠」を重視
睡眠に対する意識では、低ストレス女性の「0時前に寝る」「平均7時間以上寝る」と、規則正しい睡眠の心掛けからか、「夜中に目が覚める」は高ストレス女性の半数以下。眠りの深い、質のいい睡眠が取れていることが推測されます。
高ストレス女性は休日の睡眠に期待をして、平日の睡眠がおろそかになっている傾向がやや強いようです。オフラボが曜日ごとの日常行動の違いをストレスレベルで調べた調査では、水曜日に「睡眠を7時間以上とる」と回答した低ストレス女性が、高ストレス女性を3倍近く上回った結果も出ています。就寝する時間や睡眠時間の確保もさることながら、がんばっている平日の半ばの眠りへの意識でストレスオフできる可能性がありそうです。
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ストレスレベルによる睡眠(中)行動の違い