ストレスオフ県ランキング

ストレスオフ県ランキング2019発表 「鳥取県」が3年ぶりの第1位に!

オフラボでは、可視化しにくいストレスを見える化するため、全国の20~69歳の女性7万人を対象に「ココロの体力測定」を行なっています。その分析結果から47都道府県の女性のストレスオフ度を推定し「ストレスオフ県ランキング」として発表。2019年の第1位は、鳥取県に決定しました。

2016年に第1位だった鳥取県が、2017年5位、2018年9位を経て再び首位となりました。
厚生労働省のストレスチェック(B項目)を基準に算出した各県の低ストレス者(39点以下)割合から高ストレス者(77点以上)割合を引いた「ストレスオフ指数」は61.2と過去最高を記録。第2位の広島県(35.5)と約26ポイントと大きく差が開きました。

その他トップ10入りを見ると、第3位三重県(31.7)は27位から、6位宮崎県(25.0)は20位からと大きくジャンプアップ。2017年、2018年と2年連続で第1位だった愛媛県(17.6)は、順位は落したものの、9位にランクインしています。

▼鳥取女性がストレスオフできている理由

【1】全国平均を上回る低ストレス者割合をキープ

鳥取県のストレスレベル別割合を見ると、低ストレス者が14.5%。2018年と比較し、3.7ポイント増加しました。2019年の全国平均(低ストレス者割合)8.8%と比較しても、非常に多い割合です。一方、高ストレス者割合は4年連続で増加しており、対策をして高ストレス者を減少させることで、さらにストレスオフ指数が高まる可能性があります。

【2】主なストレスオフ要因は「時間ストレスの少なさ」

鳥取女性のストレスオフ要因を探るため、「ココロの体力測定2019」調査から対象女性が主観で点数付けした「生活状況ストレス」13項目(0~10点)を使用。9~10点と答えた女性の割合から0~6点の割合を引き、マイナス値が小さいほどストレスオフであることを示しています。

昨年第1位だった愛媛女性同様、全国平均と比較し「通勤時間」ストレスが低い鳥取女性。「自分のプライベート時間」「仕事のパフォーマンス(家事含む)」も含め、時間については、比較的ワークライフバランスが取れていると言えるのではないでしょうか。また、ストレスオフの要である「健康状態」も、鳥取女性は低ストレス点数傾向。「家族・身近な人との時間」「人とのつながり方(リアルな人間関係)」ストレスも低く、第1位だった2016年同様、ストレス軽減に有効なオキシトシンを分泌する触れ合い(グルーミング)の満足度の高さがストレスオフにつながっている可能性があります。

「生活ストレス」から鳥取女性で特徴的だったものをグラフ化し、全国平均と比較しました。通勤時間は「20分以内」が70.1%と非常に多く、全国平均で5.6%存在した「2時間以上」は、わずか0.5%でした。勤務時間は「5時間未満」が49.4%と、全国平均の約2倍。時短勤務、働き方の多様化などにおいて、職場の理解や制度の推進などの浸透が推測されます。

オフラボでは、ストレスに影響される疲労状態を「ストレス性疲労」としています。「疲労」「よく眠れない」「疲れ目、ドライアイ」といった症状では、6か月以上続いている(慢性化している)鳥取女性は全国平均と比べ少ない傾向でした。

【3】自律神経のビックデータを分析したランキングで鳥取県は第3位

メディプラス研究所が共同研究を行っている WIN フロンティア株式会社のストレスチェックアプリ「COCOLOLO(ココロ炉)」の自律神経のビックデータからも、鳥取県は 58.1%と全国平均に比べて交感神経が低く、リラックス傾向は全国第3位であることがわかりました。

「全国リラックス度ランキング(自律神経バランス)」より
COCOLOLO のビックデータを活用したストレスに関する研究成果[1]より、都会に比べて自然が多い地域の方が交感神経活動が抑制される傾向にあります。

オフラボ顧問 東邦大学名誉教授・医学博士 有田秀穂氏 総評

ストレスオフ県ランキング2019の第1位に「鳥取県」が3年ぶりに返り咲き、ストレスオフの重要なキーワードである、人間関係の充実やコミュニケーションを円滑にする「グルーミング環境」が整っている県だと改めて思い出されました。また今回の調査からは、木々に囲まれ、自然を五感で感じるなど、自然環境が日常にある生活を送っていることも重要なポイントになったのではないかと考えます。
第2位の広島県は、スポーツ観戦など地元でストレスオフ行動が日常的に行われているなど、プライベート時間の満足度と地域満足度の相乗効果が大きな要因ではないでしょうか。
第3位の三重県は、都市化され過ぎておらず伝統文化が残り、利便性がありつつ自然豊かな環境もかなう地域満足度が高い県。バランスのいい生活ができていることが推測されます。
今回上位になった県の傾向を見ると、「自然との共生環境」と「新旧の文化が息づいた県」の地域満足度が特徴的でした。居住地域の満足度に注目し、毎日のストレスオフを実践してみるのもいいのではないでしょうか。

ストレスオフ県ランキング2019全国結果

ストレスレベル 全国平均

【調査概要】

タイトル:ココロの体力測定2019
方法:インターネット調査
調査期間:SCR調査 2019年3月6日~3月18日

(SCR調査)
対象:全国、20~69歳、14万人(男女各7万人)
項目:15問
分析データについて:厚生労働省の「ストレスチェック制度の健康状態項目」を基に独自加工して、点数化
集計データについて:集計したデータを、県・年齢を実際の人口でウエイト修正を行い活用

(本調査)
期間:2019年5月7日~10日
サンプル数:2060人

「ストレスオフ県ランキング2019」対象者
女性:全国69,989人、鳥取県304人(ウェイト修正後の人数)