3つの”ing”で家族や後輩のやる気スイッチをON!

「こんな調子じゃだめなのに……」なんとなくモヤモヤして、集中できないそんな時。オフラボでは、心地よくやる気を高める方法を「快性のオフ力」として、さまざまな方法を取り上げています。今回ご紹介するのは、家族や会社の後輩など、身近な人のやる気スイッチをONにする会話法です。ダイエット合宿の参加者のモチベーションアップにもこの手法を取り入れているという、ダイエットトレーナー&メンタルコーチの小山圭介さんにききました。

■今日から使える!3つの”ing”とは?

誰かから相談を持ちかけられた時、あなたはどのように対応していますか? ただひたすらうなづきながら話を聞く派、はげます派、アドバイスする派などなど。もちろん、相手との関係性や相談ごとの内容によっても異なると思いますが、今回ご紹介するのは、相手のモチベーションを高めてあげる、すなわち「やる気スイッチ」をONにする”会話”法です。あえて”会話”としたのは、一方通行で聞くだけでも、アドバイスするだけでもない、コミュニケーション法だから。相手の抱えている課題や問題の解決策を、一緒に探るのが「3つの”ing”」です。

まずは「Coaching(コーチング)」で、課題や問題がどこにあるのか、何なのかを会話のキャッチボールで探っていきます。次は「Teaching(ティーチング)」。聞く側が自身の経験や知識からアドバイスし、新たな気づきのきっかけに。最後は「Cheerleading(チアリーディング)」。相談者をはげましたり肯定することで、「自分はできるんだ!」と意識づけします。

■もし部下や後輩に仕事の相談をされたら……

具体的に、会話例で見てみましょう。シーンは「春の新製品発表会目前。初めて企画をまかされたAさんに、あなたが相談されたら?」です。

▼STEP 1.課題や問題を一緒に洗い出す「コーチング」

Aさん「春の新製品発表会で使うスライド、なんだかしっくりこないんです」

あなた「Aさんはどんなスライドを目指して作ったの?」

Aさん「わかりやすさ、ですね。読みやすさとか、図をたくさん使って理解しやすくしたりとか」

あなた「誰が見ても一目瞭然、ってやつだね」

Aさん「そうですそうです」

あなた「今回の発表会で『読みやすさ』『理解しやすさ』ってどうして大切なんだろう?」

Aさん「時間が限られているので。簡潔にポイントを伝えるためですね」

あなた「ここまで話てくれたことと、Aさんが作ったスライドを照らし合わせて、何か気づくことある?」

Aさん「よく見返してみると、まだ改善できる点がありそうです」

▼STEP 2.解決方法をアドバイスする「ティーチング」

あなた「まず、発表会には、いろんな立場の人がたくさんいらっしゃることを意識したらどう? 遠くの席の人にもきちんと伝わるようにもしたいよね。今は全部文章だけれど、しっかり伝えたいところは箇条書きにするとポイントが理解しやすくなるよ」

Aさん「そういえばちょっと文字が小さくて、色も読みにくいのかも。箇条書きもやってみます!」

▼STEP 3.背中を後押しする「チアリーディング」

あなた「ギリギリまでねばっていいものに仕上げようって努力する姿勢、見習わなきゃって思ったよ。きっといい発表会になると思うし、今後の仕事にも生かせることがたくさんあるんじゃないかな。応援してるよ!」

■大切なのは「上から目線」にならないこと

「コーチング」だけでは、自分なりの解決策しか導き出せず物足りない。そこに「ティーチング」が加わることで、聞き手の経験や発想から新たなアイデアを得ることができ、さらに「チアリーディング」で、やる気スイッチをON! 職場だけでなく、家庭や友人との間でも使うことができますが、気をつけたいのは、上から目線にならないことです。特に夫婦間や友人間などでは陥りがちですよね。よかれと思い「ティーチング」ばかりになってしまうのもNGです。あくまでも自分はガイド役である意識を忘れないようにしましょう。

執筆・監修:小山圭介

小山圭介

小山圭介Keisuke Koyama

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音楽業界を経て30歳で健康業界に転身し、15年間で2万人の方のダイエットをサポート。運動、食事のみならず、ストレス対策やモチベーション維持などの、メンタル系のサポートを得意とする。ダイエット王子としてメディアでも活躍し、著書や監修グッズも多数。オンラインダイエットサロン「小山圭介のダイエット革命」主宰。

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