「ついスマホ」な人は要注意。デジタルデトックスをストレスオフ習慣に

今や多くの人にとって生活の一部であり、なくてはならない存在のスマホ。便利で楽しいツールですが、過剰な使用による「デジタル依存」が問題視されています。そこでオフラボが提案するのは、毎日に取り入れるデジタルデトックスです。ファスティングで食事を控え、胃腸を労わるように。ネットやSNSからちょっと離れて脳や自律神経を休息させること、習慣にしませんか?

■デジタル依存傾向は高ストレス者の大きな特徴

朝アラームを鳴らして起きて、天気予報を確認。電車の運行状況を調べて家を出たら、通勤電車の中ではニュースをチェックしたり、動画を見たり……。朝の行動だけでも、現代人はスマホだらけ、いえ“スマホ漬け”な毎日と言ってもいいでしょう。オフラボの調査でも、デジタル利用とストレスレベルの関連が次々とあきらかになっており、高ストレス者ほどネットやSNS時間が長い傾向に。デジタル依存傾向は、高ストレス者の特徴的な行動であると位置付けています。

ストレスを受容できるキャパシティは、人によっても、状況・環境によっても異なります。そんな”処理力”を超えたことで引き起こされる「ストレス性疲労」の改善に有効なのが、ストレスオフな習慣や考え方です。会社やママ友づきあいなど人間関係のストレスは避けがたいものですが、睡眠や運動、食事などの生活習慣は、自らの意識と工夫で変えることができます。

スマホとの付き合い方もしかりです。「なんとなくスマホを触ってしまう」「スマホが手元にないと落ち着かない」「メールやSNSの投稿が気になって、しょっちゅう見てしまう」などなど、ついクセになっているその行動を見直して、脳や自律神経を休ませる習慣「デジタルデトックス」を意識して取り入れましょう。胃腸を休ませるためのファスティングは、半日、週末など胃腸が活動しない一定の時間を作りますが、デジタルデトックスは毎日の中で“ちょこちょこ時間を減らす”のがポイントですよ。

■ストレスオフヒント① スマホ時間は1日2時間まで

以下のグラフからもわかるように、低ストレス者と高ストレス者のネット使用時間が逆転する境は「1~2時間」。これを目安に、スマホと付き合いましょう。例えば通勤時間に1時間かかっている人が、その時間中ずっとネットやSNSを見ていたら、その行き帰りだけで2時間使用していることになってしまいますね。それでは代わりにおすすめなのは……?

ストレスレベル別 1日の「ネット使用時間」の比較(女性)

■ストレスオフヒント② 通勤時間はスマホよりも読書がおすすめ

日本では、とかく通勤時間が長い傾向にあります。東京や大阪など大都市圏ではその周囲のベッドタウンで暮らす人も多く、1時間以上かけて会社や学校まで通っている人も多いでしょう。そんな時間の過ごし方として、今新たに見直したいのが読書です。「読書の日」にちなんでオフラボがまとめた調査では、低ストレス者は、1日平均「30分以上」あるいは「1時間以上」読書している率が高ストレス者の2倍以上となっています。

1日の読書時間(女性)

■ストレスオフヒント③ ベッドにスマホを持ち込まない

もうこれは基本中の基本、今晩から早速実行したいのが、ベッドにスマホを持ち込まないこと。眠る直前まで情報やブルーライトの刺激を受けていては入眠の妨げに。自律神経は体の機能を司る司令塔であり、24時間、休みなく働いています。しかし、その活動量がもっとも少ないのは眠っている時間です。ストレス性疲労から回復するために、スマホは遠ざけて質の良い睡眠をとりましょう。

睡眠を中心とした高ストレス者の就寝前・起床時行動(女性)

■リアルな触れ合いを大切に。オキシトシン生活を送ろう

さて、デジタルデトックスで余裕ができたら、その時間を大好きな友人や家族とのリアルなコミュニケーションに。ぎゅっとハグしたり、さりげなく手をつなぎ合ったり、「お待たせ!」待ち合わせの場所で、肩に手をのせるだけでも。スキンシップやおしゃべりで分泌が促されるオキシトシンには、別名・愛情ホルモンと呼ばれるほどのストレスオフのパワーが。もちろん、家族の一員であるペットとの触れ合いも立派なオキシトシン的行動です。
ジムに通い始めるよりも、旅行するよりも気軽にできるストレスオフ、デジタルデトックス&オキシトシン生活を今日から始めましょう。

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執筆・監修:オフラボSTAFF

オフラボSTAFF

オフラボ(ストレスオフラボ)は、“ココロの体力”が低下している日本人の心の状態を可視化し、脳科学者などの専門家や他社企業と共同で、エビデンスに基づいてストレスと体や肌を調査・研究するプロジェクトです。ストレスオフに役立つさまざまな情報をウェブサイトで発信しています。

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