10分間の休憩タイムでストレスオフ!休息効果ラボ② ~トランプ編~

オフラボでは、「休み方」の内容や質に注目。高ストレス者と低ストレス者の休日の過ごし方の違いなどから、ストレスオフのヒントを研究しています。「休息効果ラボ」は、仕事中や家事・育児、勉強の合間の10分間の休憩でできる、効果的なストレスオフを探るためのWINフロンティア株式会社との実験プロジェクトです。第2回は、年末年始の集まりでも人気の定番のゲーム「トランプ」を取り上げます。

■年末年始、低ストレス女性は「家族でゲーム」が高ストレス女性の1.59倍

まず、全国の女性7万人に行ったオフラボの「ココロの体力測定」調査できいた「大型連休の過ごし方」から、年末年始にまつわる低ストレス女性の傾向を抜粋した以下の表を見て見ましょう。

低ストレス者の大型連休の過ごし方(年末年始)

単純割合では「年賀状を出す」がもっとも多く64.2%、次いで「初詣に行く」が47.5%でしたが、高ストレス者との比較では「トランプやボードゲームなど家族で行う遊び」が1.59倍で第1位に! スマホゲームなど一人で集中するのではなく、みんなで一緒に楽しむことはストレスオフに有効なスキンシップに等しく、また「年末年始は家族や親せきと集まる時間を持つことを大切にしている」と見ることもできるでしょう。

■トランプをするなら「ババ抜き」よりも「神経衰弱」がおすすめ

この結果を受け、その効果を実証する実験を2種類のトランプゲームで行いました。実験では9人の女性が心拍センサを装着。140分の座学講義の間の10分間の休憩中にトランプをしてもらいました。
「ババ抜き」は交感神経が大きく向上し、休憩後も高い状態が継続。自律神経の総合力であるトータルパワーは休憩中は高くなりましたが、講義後半は休憩前に戻ってしまっています。

トランプ(ババ抜き)による交感神経機能及びトータルパワーの変化

一方「神経衰弱」は、休憩時間内は交感神経が優位になり、トータルパワーが向上。ここまでは「ババ抜き」同様でしたが、講義後半は副交感神経優位のリラックス状態になり、トータルパワーは「ババ抜き」と比較し顕著に高い状態が続きました。
以上の結果から、トランプゲームをするなら、興奮したり緊張したりする「ババ抜き」よりも、集中力を高めてのぞむ「神経衰弱」のほうが、ストレスオフに有効である可能性がわかりました。

トランプ(神経衰弱)による交感神経機能及びトータルパワーの変化

「休息効果実験」試験期間:2018年10月4日、11日 被験者数:10名(内計測可能データ9人)全て女性、20・30代 目的:トランプの休息効果を自律神経機能の観点から検証 使用センサ:心拍センサ My Beat 実験場所:株式会社メディプラス2F 比較方法:80分の座学講義(前半)、10分の休憩、60分の座学講義(後半)で計測 集計・分析:(株)メディプラス研究所、WINフロンティア(株)

執筆・監修:オフラボSTAFF

オフラボSTAFF

オフラボ(ストレスオフラボ)は、“ココロの体力”が低下している日本人の心の状態を可視化し、脳科学者などの専門家や他社企業と共同で、エビデンスに基づいてストレスと体や肌を調査・研究するプロジェクトです。ストレスオフに役立つさまざまな情報をウェブサイトで発信しています。

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