オフラボでは、ストレスオフするための手立てを「休息のオフ力」と「快性のオフ力」の二つの方法でご紹介しています。今回は、「快性のオフ力」の話。ストレスオフ=リラックスだけではなく、自律神経は“バランス”で考えることが大切なのです。
■交感神経は本当に悪者か?
交感神経と副交感神経、両者がバランスよく働くことで心身の健康を保っている自律神経。ビジーでスピード感に溢れた現代社会では、ヒトは交感神経が過剰に優位になりがちで、それがストレスを引き起こしている要因の一つとなっています。そんな理由から、「副交感神経はイイもので、交感神経はワルいもの」そう思っている方が多いのではないでしょうか。
最初にお話したように、自律神経は、副交感神経と交感神経のバランスによって成り立っています。ですから、「副交感神経を意識しないと!」それだけでは心身を良好には保てません。また交感神経が過剰になるとストレスにつながるように、副交感神経が過剰になると筋肉の弛緩がだるさを引き起こしたり、アレルギー症状が強く出ることもあり、やはりストレスの要因になるのです。
■ストレスオフ物質セロトニンと姿勢の関係
ヒトの姿勢は、重力に逆らって働く「抗重力筋」によって維持されています。顔から下肢に至るまで全身に位置する筋群で、ストレスオフ物質であるセロトニンは、抗重力筋を活性。セロトニンが減ると抗重力筋に緊張感がなくなって猫背になり、正しい姿勢を保てなくなります。するとコリに繋がり、ひどくなると痛みが発生して心身のストレスに……そんな悪循環が起きてしまうのです。
■心地よく緊張感を高めることも時には必要
夜、就寝前に副交感神経に傾けば心地よい眠りが期待できますが、もしそれが日中の職場だったら……? 消化器系が活発になることで起こる昼食後の眠気は困りものですよね。そんな時こそ、「快性のオフ力」の出番。車のエンジンをかけた瞬間、一気にメーターの針が振れるのが交感神経が過剰に優位になるイメージなら、ゆっくりアクセルを踏んで穏やかにスピードを上げていくような。緊張感を心地よく高めて、自律神経のバランスを整えるイメージです。
大切な会議の前や試験前に集中力を高めたい時、気合を入れたい時、なんだか漠然とやる気が起きない時。ストレスなく、快適に心身を動かすために、快性のオフ力を身につけませんか?
執筆:オフラボSTAFF