がんばり時の徹夜。正しい方法で作業効率を落とさず、体への負担も軽減

仕事の締め切りや課題の提出など、徹夜しなければどうしても終わらない……。そんな緊急のがんばり時も、作業効率を下げず、なおかつ体や心になるべく負担をかけたくないもの。そのため実践したいのが、正しい徹夜の方法です。

■1日の睡眠時間の6割を分割してとる「多相性睡眠」とは?

どうしても徹夜しなければならない日は、正しい方法で徹夜をすることで体や心への負担を減らせます。一晩中眠らない完徹ではなく、一晩の睡眠を分割してとる方法です。この方法は「多相性(たそうせい)睡眠」と呼ばれ、1日の睡眠時間の6割を分割してとります。例えば、平均7時間程度の睡眠の人は、その6割の4時間を分割してとるのです。

■眠気のない昼頃スタートするのが成功のポイント

多相性睡眠は、まだ全然眠くない昼頃から始めます。「今日は徹夜だな」とあらかじめわかっていたら、13時から3時間仕事して、30~40分仮眠する。これを朝まで繰り返すと作業効率の低下を最小限に防げます。ただし、眠くなってから始めるのではいけません。実際に眠くなってから仮眠をすると、そのまま朝まで眠ってしまいます。成功のポイントはあくまでも全然眠くない昼ごろから始めることです。

■シフトワーカーは「必ず眠っている時間」をつくる

看護師、介護士といったシフトワーカーなど、徹夜が必須な仕事の人もいるでしょう。生活が不規則だと、それほど忙しくない日や休みの日の睡眠時間もバラバラになりがちです。眠くなる、または眠れるチャンスがあるときに眠っておくという感じで、午前や午後、夕方、夜など違う時間帯で眠っていませんか? このような眠り方では、睡眠によって体温が下がる時間帯がバラバラになり、生体リズムがずれて体調が崩れてしまいます。

睡眠で体調を崩さないために、「必ず眠っている時間帯」をつくりましょう。例えば、夜中の1時から2時や、朝方4時から5時など必ず眠る時間帯を決めたら、どんなスケジュールの日でもこの時間にかぶせて眠るようにします。夕方から夜中の2時まで眠る日もあれば、1時から2時まで仮眠する日もあり、1時から5時まで眠る日もある。そんな風に睡眠のコアタイムを決めておけば、他の時間は起きていても眠っていても自由です。

必ず眠っている時間帯を決めて錨を降ろすように固定すると、生体リズムがずれないということで、この方法は「アンカースリープ」と呼ばれています。不規則になっても仕方ないと諦めず、脳に最低限の基準を示してあげましょう。

オフラボSTAFF

オフラボ(ストレスオフラボ)は、“ココロの体力”が低下している日本人の心の状態を可視化し、脳科学者などの専門家や他社企業と共同で、エビデンスに基づいてストレスと体や肌を調査・研究するプロジェクトです。ストレスオフに役立つさまざまな情報をウェブサイトで発信しています。

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