とかく“詰め込み過ぎ”な現代人。たまには胃腸もストレスオフを

ダイエットに関心のある人ならば、聞いたことがあるであろう「ファスティング」。いわゆる“断食”ですが、正しい方法で行うことで、体重のコントロールだけでなくお疲れ気味の内臓のストレスオフにも効果的です。ダイエット・トレーナーであり、ストレスオフ・トレーナーとしても活躍する小山圭介さんに、初心者でも取り組みやすい方法をうかがいました。

■内臓のストレスオフにファスティングがおすすめな理由とは?

世界随一の美食大国のニッポン。街にはB級グルメから高級店までおいしいレストランが立ち並び、都会においては数100メートルおきに24時間営業のコンビニが。近年はデリバリーもさらに身近になっています。そんな飽食の時代、普段の何気ない食事だけでも現代人は詰込み過ぎの傾向にあり、胃腸は常にフル活動。また、食事時間が不規則で夕食から睡眠まで十分な時間が取れないと、本来ならば胃腸を休ませるはずの就寝中も、消化吸収のために働き続けることになります。

そんなお疲れ気味の胃腸の休息におすすめなのが、ファスティング(断食)です。「食べないなんて、ちょっと不安」という人もいるでしょう。でも、ヒトは水と塩を適切に摂っていれば、1~2か月は生きられるとされています。半日から数日間ならば、消化器官にとってはほどよい休息と言えるのです。

■初心者は半日断食から。無理なく取り組める3つのポイント

初めて行うなら、気軽に行える半日断食がおすすめです。夕食後にスタートして翌日お昼までならば、ほとんどの時間は睡眠中なので、さほどつらさを感じることなく行えます。頻度は、1週間に1度程度定期的に行う、あるいは外食続きの後もいいですね。慣れてきて長めに行うなら、月1回や年末年始、GW、お盆休みなど長めの休暇の後などと決めるのがいいでしょう。ただし、医師の指導を受けている場合は、必ずその指示に従ってください。

【ポイント①】夕食後から始める
半日断食の実施時間の目安は、17時間。夜の睡眠時間をうまく使うことで空腹をやり過ごすことができる夕食後からスタートします。例えば、夜の19時に食べ終えられれば、17時間後はちょうど翌日のランチタイムの12時です。空腹を感じる時間のほとんどは眠っているため、朝食を抜くだけでOK。午前中は仕事や家事で気がまぎれるので、平日の方がやりやすいでしょう。

【ポイント②】水分・塩分はきちんと摂る
前述したように、人体を維持するのに最低限必要な水分・塩分はきちんと摂りましょう。スポーツドリンクは一般的に糖分が多いため、経口補水液が便利です。どうしても小腹がすいてしまったら、野菜・果物を。南国のフルーツはカロリーが高いので、避けたほうが無難です。カフェイン飲料は刺激が強いので断食中は控えましょう。

【ポイント③】半日断食後の食事(回復食)
せっかく休ませた胃腸に急激に負担がかからないよう、おかゆがおすすめです。近頃はスープを保温できる保存容器もあるため、半日断食明けの日のランチには、おかゆを持参できることが好ましいです。難しい場合は消化に負担のかかる肉や油ものを避け、ご飯と納豆、お味噌汁など、あっさりした和食を選びましょう。

取材・執筆:オフラボSTAFF 監修:小山圭介

小山圭介

小山圭介Keisuke Koyama

記事一覧

音楽業界を経て30歳で健康業界に転身し、15年間で2万人の方のダイエットをサポート。運動、食事のみならず、ストレス対策やモチベーション維持などの、メンタル系のサポートを得意とする。ダイエット王子としてメディアでも活躍し、著書や監修グッズも多数。オンラインダイエットサロン「小山圭介のダイエット革命」主宰。

関連記事