ストレスオフ習慣のための睡眠リズムマネジメント

すっきりした頭で仕事もプライベートも充実させるには、睡眠を整えるのが基本。とはいえ、その方法を習う機会はなかなかありません。眠りの悩みがある人も、ない人も。より眠りを充実させるための睡眠リズムマネジメントの方法をご紹介します。

■睡眠の法則は「4・6・11」

寝る時間(起きたい時間)は人によってそれぞれですが、睡眠には、誰でも活用できる“法則”があります。それは、「起床から4時間以内に光を見て、6時間後に目を閉じ、11時間後に姿勢を良くする」こと。

睡眠の基本である、3つの生体リズム「メラトニンリズム」「睡眠‐覚醒リズム」「深部体温リズム」が鍵を握っています。

■ストレスオフに役立つ3つの生体リズムとは?

▼メラトニンリズム
メラトニンとは脳を眠らせるホルモンで、光が当たると減って目が覚め、暗くなると増えて眠くなります。目覚めたら窓から1m以内に入り脳に光を届けて、メラトニン量を減らすことが重要です。夜眠くなるリズムは朝しか作ることができません。外出の予定がない休日の朝でも、できるだけ窓から1m以内に入るようにしてみましょう。

▼睡眠‐覚醒リズム
起床から8時間後と22時間後に脳を眠らせます。6時起床の場合は、14時と明け方4時に眠くなる仕組みです。この時間帯の眠気を避けるには、眠くなる前、起床から6時間後に1~30分ほど目を閉じて、脳を休ませましょう。

▼深部体温リズム
深部体温とは、内臓の温度のこと。睡眠の質に関係しています。人間は、深部体温が高くなると元気になり、低くなると眠くなります。深部体温は、起床から11時間後(6時起床の場合は17時)に最高になり、22時間後(明け方4時)最低になります。

体温が最高になる起床11時間後に居眠りをしてしまうと、体温のリズムのメリハリがなくなり、夜になっても体温が下がらずに寝つきが悪くなります。夕方は眠らないようにして、姿勢を正したり体を動かして、体温を上げるように心がけましょう。

睡眠生体リズム

執筆・監修:菅原洋平

菅原洋平

菅原洋平Yohei Sugawara

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作業療法士・ユークロニア株式会社 代表 / ベスリクリニック睡眠外来担当
国際医療福祉大学卒業後、作業療法士免許を取得。国立病院機構で脳のリハビリに従事後、睡眠改善をもとにした健康や人材開発のコンサルティングを行なうユークロニア(株)を設立。ベスリクリニック(東京都千代田区)で臨床も行っている。著書『脳にいい24時間の使い方』(フォレスト出版)他多数。雑誌、テレビでも注目を集める。

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